東京優駿(GI・東京芝2400m)は3歳牡馬クラシックの第二弾。イギリスのダービーステークスを範としてつくられた競走で、副称である“日本ダービー"が一般的な呼称となっている。創設されたのは戦前の1932年(昭和7年)のことになり、当初の開催場所は今はなき目黒競馬場で、条件は芝2400m、競走名は東京優駿大競走だった。34年になると場所を東京競馬場に移し、38年に競走名が東京優駿競走に変更になる。45年は太平洋戦争の影響で中止になり、46年は進駐軍の競馬場占領によって中止になった。そして、48年になると名称が優駿競走になり、50年になると現行の東京優駿に変わって、同時に日本ダービーの副称がついた。
第1回の覇者はワカタカ。第10回の勝ち馬セントライトは史上初の3冠馬になり、以降、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴルが三冠馬に輝いている。第6回に牝馬のヒサトモが勝ち、12回に牝馬のクリフジが戴冠した。その後、長く開いて、07年の74回にウオッカが64年ぶりの牝馬のダービー馬になった。71回のキングカメハメハと75回のディープスカイがNHKマイルカップ→日本ダービー連覇を決めている。前6年の勝ち馬は、ロジユニヴァース、エイシンフラッシュ、オルフェーヴル、ディープブリランテ、キズナ、ワンアンドオンリー。
第82回の今年は26頭が登録してフルゲートの18頭立てになった。皐月賞を強烈な決め脚で制したドゥラメンテ、同レース2着のリアルスティール、同3着のキタサンブラック、同6着で弥生賞勝ちがあるサトノクラウン、青葉賞勝ちのレーヴミストラル、同レース2着のタンタアレグリア、京都新聞杯勝ちのサトノラーゼン、同レース2着のポルトドートウィユ、NHKマイルC3着のミュゼスルタンなど、伸び盛りの若駒がそろっている。2015年の競馬の祭典は、ハイレベルで華やかな戦いになりそうだ。