レース展望 NHKマイルC

NHKマイルカップ(GI・東京芝1600m)は3歳のマイル王決定戦。日本放送協会(NHK)が優勝杯を提供している。本競走の前身は1953年から95年まで東京優駿(日本ダービー)のトライアルとして行われていた芝2000mのNHK杯で、96年にマイルのGI競走として新たな歴史が始まることになった。なお、牡馬と牝馬のみの競走でセン馬は出走できない。
第1回の覇者はタイキフォーチュン。歴代の勝ち馬には、シーキングザパール、エルコンドルパサー、イーグルカフェ、クロフネ、キングカメハメハ、ラインクラフト、ディープスカイと強力な名前が並ぶ。近年は本競走を使ってダービーに進むケースが増えており、01年のクロフネはダービーで5着、04年のキングカメハメハは1着、02年には本競走で3着だったタニノギムレットがダービー馬になり、08年にはディープスカイが両競走を勝った。なお、07年は17番人気だった牝馬のピンクカメオが戴冠して3連単が973万9,870円になり、09年は10番人気のジョーカプチーノが制して3連単が238万1,660円という特大万馬券になっている。10年はダノンシャンティが鋭く追い込んで1分31秒4の日本レコードで勝ち、11年はグランプリボスが戴冠。12年はカレンブラックヒルが逃げ切って無敗(4戦4勝)のままタイトルを手にし、13年はマイネルホウオウが、14年はミッキーアイルが勝利している。
第20回の今年は30頭が登録してフルゲートの18頭立てになった。皐月賞5着のクラリティスカイ、東京スポーツ杯2歳S2着等の実績があるアヴニールマルシェ、フラワーCを勝って3戦3勝の牝馬アルビアーノ、ニュージーランドT勝ちのヤマカツエース、同レース2着のグランシルク、同レース3着で朝日杯フーチュリティS2着馬でもあるアルマワイオリ、ファルコンS勝ちのタガノアザガル、新潟2歳S勝ちのミュゼスルタン、シンザン記念勝ちのグァンチャーレ、アーリントンC勝ちのヤングマンパワー、マーガレットS勝ちのフミノムーンなど、非凡な素質馬がそろっている。長い直線をいっぱいに使って迫力ある叩き合いが展開されることになりそうだ。