レース展望 フローラS

フローラステークス(G2・東京芝2000m)は3歳の牝馬が争う優駿牝馬(オークス)のトライアル競走。サンケイスポーツを発行する産業経済新聞社が優勝杯を提供しており、正式名称はサンケイスポーツ賞フローラステークスとなっている。創設されたのは1966年(昭和41年)になり、当初は4歳牝馬特別という競走名で芝1800mでの施行だった。75年になると東京4歳牝馬特別に変わり、83年に4歳牝馬特別に戻る。グレード制が敷かれた84年にG2に格付けされ、87年に距離が2000mに延びた。01年になって名称が現行のフローラステークスに変わっている。上位3頭までにオークスの優先出走権が与えられるのは創設時から変わっていない。
第1回の覇者はメジロボサツ。80年代以降の勝ち馬には、メジロラモーヌ、マックスビューティ、アラホウトク、ゴールデンジャック、スティンガー、ディアデラノビア、サンテミリオンがいる。本競走を勝ってオークスも制した馬は87年のマックスビューティからしばらく出ず、10年の勝ち馬サンテミリオンが久々に両レースを勝った(オークスはアパパネと同着)。11年は重場馬の中での戦いになり、9番人気のバウンシーチューンが勝って3連単が113万馬券になっている。前3年の勝ち馬は、ミッドサマーフェア、デニムアンドルビー、サングレアル。
第50回の今年は20頭が登録して17頭立てになった。フラワーC3着のディアマイダーリン、ミモザ賞勝ちのリアンドジュエリー、同レース2着のフロレットアレー、同3着のロックキャンディ、君子蘭賞勝ちのシングウィズジョイ、同レース2着のマキシムドパリ、エルフィンS2着の実績があるナガラフラワーが主力になり、他にも素質ある牝馬がそろっている。距離こそ違うが、本番と同じ府中で行われるトライアルに注目したい。