レース展望 高松宮記念

高松宮記念(GI・中京芝1200m)は春の最強スプリンター決定戦。歴史には大きな変遷があり、さかのぼると1967年から施行されていた中京大賞典にたどり着く。71年になると高松宮宣仁親王から優勝杯を賜与されたのを機に高松宮杯というレース名の重賞に生まれ変わり、同競走はGI級が出走する芝2000mのハイレベル重賞として親しまれた(84年にGIIに格付けされている)。芝1200mのGIになったのは96年のこと。この時もレース名は高松宮杯だったが、98年に高松宮宣仁親王からの優勝杯の賜与がなくなり、現行の高松宮記念に変わっている。96年からは5月に施行され、00年になって3月に移った。なお、試行回数のカウントは71年から始まっている。11年は中京競馬場が改修工事に入っていたため阪神の芝1200m(内)で施行され、12年に新装中京競馬場の芝1200mで新しくなった高松宮記念が争われた。
2000mの時代にはハイセイコー、イットー、トウショウボーイ、ハギノトップレディ、ハギノカムイオー、オグリキャップ、メジロアルダン、バンブーメモリー、ダイタクヘリオスといった名だたる名馬が勝ち馬に名を連ねている。スプリントGIになって1回目の覇者は牝馬のフラワーパーク。以降、キングヘイロー、トロットスター、ショウナンカンプ、ビリーヴ、アドマイヤマックス、ローレルゲレイロ、キンシャサノキセキ(10年、11年と連覇)、カレンチャン、ロードカナロア、コパノリチャードが栄冠を手にしている。
第45回の今年は20頭が登録してフルゲートの18頭立てになった。昨年の勝ち馬コパノリチャード、昨年のNHKマイルC勝ち馬ミッキーアイル、昨年に当レースを3着し、秋にスプリンターズSを2着したストレイトガール、一昨年に当レースを3着し、スプリンターズS2着の実績もあるハクサンムーン、阪急杯を勝って挑むダイワマッジョーレ、オーシャンS勝ちのサクラゴスペルが主力になり、他にもレッドオーヴァル、リトルゲルダ、ローブティサージュ、アンバルブライベン、サドンストームなど、力のあるスプリンターがそろっている。タフな中京コースで繰り広げられるハイレベルのバトルを堪能したい。