日経賞(GII・中山芝2500m)は天皇賞(春)につながる古馬の長距離重賞。優勝杯を提供している日本経済新聞社の略称である「日経」からレース名がとられている。創設されたのは1953年(昭和28年)で、当初は日本経済賞という名称で中山芝3200mで行われていた。施行場所、施行距離は何度も変わっており、GIIに格付けされた84年から中山芝2500mで定着している。レース名が現在の日経賞になったのは79年のこと。11年は東日本大震災影響を受けて阪神競馬場の外回り芝2400mで施行された。なお、1着馬には天皇賞(春)の優先出走権が与えられる。
第1回の覇者は牝馬のタカハタ。古い時代の勝ち馬には、ハクチカラ、オンワードゼア、オンスロート、スピードシンボリ、アカネテンリュウ、ホワイトフォンテン、グリーングラス、ホウヨウボーイがいる。80年代にはメジロティターン、シンボリルドルフ、ミホシンザン、90年代にはメジロライアン、ライスシャワー、セイウンスカイが勝ち、00年を過ぎてからは、メイショウドトウ、イングランディーレ、マツリダゴッホ、マイネルキッツ、トゥザグローリーが戴冠している。12年は単勝1万6,710円のネコパンチが逃げ切って波乱を演出。13年はフェノーメノが勝って、次走で天皇賞(春)を制覇した。14年の昨年はウインバリアシオンが戴冠している。
第63回の今年は12頭が登録して12頭立てになった。一昨年の勝ち馬で、天皇賞(春)を連覇した実績を持つフェノーメノ、昨年の勝ち馬ウインバリアシオン、昨年の菊花賞2着馬サウンズオブアース、日経新春杯勝ちのアドマイヤデウス、アメリカJCC勝ちのクリールカイザー、昨年は当レースを2着して、続く天皇賞(春)で3着に健闘したホッコーブレーヴなど、実力馬がそろっている。春のGIを占う意味合いで見逃せない一戦だ。