阪神大賞典(GII・阪神芝3000m(内))は天皇賞(春)につながる古馬の長距離重賞。創設されたのは1953年(昭和28年)と古く、当初は阪神芝2000mのハンデキャップ競走だった。条件には変遷があり、74年から阪神芝3000mに定着している。84年にグレード制が敷かれてGIIに格付けされた。87年になると、それまでの12月から3月の施行になり、天皇賞の前哨戦になった。なお、1着馬には天皇賞の優先出走権が与えられる。
第1回の覇者はコウラン。3月の開催になってからは、タマモクロス、メジロマックイーン、メジロパーマー、ナリタブライアン、マヤノトップガン、スペシャルウィーク、テイエムオペラオー、ナリタトップロード、ディープインパクトといった名馬が勝ち馬に名を連ねている。そして、阪神大賞典といえば96年の第44回大会。ナリタブライアンとマヤノトップガンの長い長い叩き合いは、歴史に残る名勝負として語り継がれている(アタマ差でブライアンが勝利)。前7年の勝ち馬は、アドマイヤジュピタ、アサクサキングス、トウカイトリック、ナムラクレセント、ギュスターヴクライ、ゴールドシップ(13年、14年と連覇)となっている。
第63回の今年は11頭が登録して10頭立てになった。一昨年、昨年と当レースを連覇しているGI5勝馬ゴールドシップ、中山金杯→京都記念と重賞を連勝したラブリーデイ、京都記念でラブリーデイとハナ差の2着に駆けているスズカデヴィアス、昨年後半の活躍が印象深いラストイパクト、昨年の宝塚記念2着馬カレンミロティックなど、強豪がズラリとそろっている。天皇賞につながる芝3000mのGIIは見応えあるバトルになりそうだ。