チューリップ賞(GIII・阪神芝1600m(外))は桜花賞のトライアル競走。1984年(昭和59年)に桜花賞指定オープンとして施行されたのが始まりで、その当時は上位2着までに桜花賞の優先出走権が与えられていた。94年になると重賞に昇格してGIIIに格付けされ、この年から優先権の枠が3頭に増えた。95年になって桜花賞のトライアルに指定される。施行条件はオープン時代から阪神競馬場の芝1600mだが、07年からは新設された外回りコースで行われている。
オープン時代にはマックスビューティ、アグネスフローラ、シスタートウショウ、アドラーブル、ベガといった名牝が制し、重賞になってからもエアグルーヴ、テイエムオーシャン、スイープトウショウ、ウオッカなど、勝ち馬は豪華だ。また、本競走で敗れても本番で巻き返しが利き、オグリローマン、ファレノプシス、プリモディーネ、チアズグレイス、スティルインラブ、ダイワスカーレット、ブエナビスタが桜花賞馬になっている。前5年の勝ち馬は、ショウリュウムーン、レーヴディソール、ハナズゴール、クロフネサプライズ、ハープスター。
第22回の今年は18頭が登録して17頭立てになった。阪神ジュベナイルF2着のレッツゴードンキ、同レース3着のココロノアイ、エルフィンS勝ちのクルミナル、紅梅S勝ちのコンテッサトゥーレ、クイーンC3着のロカが主力になり、他にもアンドリエッテ、ブチコ、アスカビレンなど、素質馬がそろっている。桜花賞と同じ舞台で繰り広げられる乙女たちの戦いに注目したい。