オーシャンステークス(GIII・中山芝1200m)は高松宮記念につながる古馬のスプリント重賞。夕刊フジを発行する産業経済新聞社が優勝杯を提供しており、正式名称は夕刊フジ賞オーシャンステークスとなっている。1996年に芝1800mのオープン特別として歴史が始まった。翌97年に1200mに短縮され、99年は準オープン戦として施行されている。翌00年にオープン特別に戻り、06年になるとGIIIに格上げになって3月下旬に中京競馬場で行われる高松宮記念の前哨戦的な意味合いを持つようになった。なお、1着馬には高松宮記念の優先出走権が与えられる。
オープン時代には、シンコウフォレストとショウナンカンプが本競走を勝って高松宮記念を制した。重賞元年となった06年の覇者は地方馬のネイティヴハート。同馬はオープン時代の03年にも本競走を勝っていて、03年は単勝が550円だったのに対し、06年は単勝万馬券(14番人気)だった。第2回からアイルラヴァゲイン、プレミアムボックス、アーバニティが勝ち、第5回は次走で高松宮記念を制すことになるキンシャサノキセキが戴冠している。前4年の勝ち馬は、ダッシャーゴーゴー、ワンカラット、サクラゴスペル、スマートオリオン。
第10回の今年は34頭が登録してフルゲートの16頭立てになった。重賞3勝馬でスプリンターズS2着の実績があるハクサンムーン、昨年の勝ち馬スマートオリオン、一昨年の勝ち馬サクラゴスペル、昨年に北九州記念とセントウルSを連勝した牝馬のリトルゲルダが主力になり、他にもベステゲシェンク、アフォード、ショウナアチーヴ、プリンセスメモリーなど、実力あるスプリンターがそろっている。高松宮記念につながる一戦として見逃すことはできない。