レース展望 中山記念

中山記念(GII・中山芝1800m)は中山競馬場で行われる歴史ある古馬の重賞。創設されたのは1936年(昭和11年)で、当初は春と秋の年2回制だった。また、施行距離は芝3200m、負担重量はハンデキャップと、今とはまったく違う条件の競走だった。年2回制が廃止されたのは51年のこと。距離には変遷があり、57年から現行の芝1800mになっている。72年になると別定戦に変わり、グレート制が敷かれた84年にGII格付けされる。05年になって国際競走に指定された。ちなみに、44年から46年は太平洋戦争の影響で中止になっている。
第1回の覇者はアトランタ。芝1800mになって最初の勝ち馬はマイウエイで、74年にはハイセイコーが制している。90年以降は、サクラチトセオー、サクラローレル、サイレンススズカ、キングヘイロー、ローエングリン(03年と07年にV)、バランスオブゲーム(05年、06年と連覇)、カンパニー(08年、09年と連覇)が戴冠。10年の勝ち馬はヴィクトワールピサで、ピサは次走でドバイワールドカップを勝つという偉業を成し遂げた。12年はフェデラリスト、13年はナカヤマナイトが制覇。14年の勝ち馬はジャスタウェイで、同馬は次走でドバイデューティーフリー(UAE)に挑戦して圧勝劇を演じている。
第89回の今年は13頭が登録して11頭立てになった。昨年に皐月賞を勝ったイスラボニータ、一昨年に皐月賞を勝ったロゴタイプ、昨年にオークスを勝ったヌーヴォレコルトとGI馬が3頭いて、他にもステファノス、マイネルフロスト、タガノグランパなど、実力馬がそろっている。GIレベルの質の高い戦いが繰り広げられることだろう。