レース展望 小倉大賞典

小倉大賞典(GIII・小倉芝1800m)は小倉競馬場で行われる裏開催のハンデ重賞。創設されたのは1967年(昭和42年)で、当初は施行距離が小倉芝1800m、負担重量がハンデキャップと今と同じ条件だった。00年に負担重量が別定に変わり、02年にハンデキャップに戻っている。GIIIに格付けされたのはグレード制が敷かれた84年のこと。09年に国際競走になった。

第1回の覇者はクリバツク。優勝馬は全体的に地味で、一頭だけ抜きん出て光っているのが98年のサイレンススズカだ。この年は中京芝1800mで行われ、1分46秒5のレコードであざやかに逃げ切った。サイレンススズカは同じ年に宝塚記念を制している。近年ではスエヒロコマンダー、メイショウバトラー、メイショウカイドウが勝っており、07年と08年はアサカディフィートが連覇を達成した。08年のアサカディフィートの勝利は10歳でのもので、JRA史上初となる10歳馬以上での平地重賞制覇だった。前5年の勝ち馬は、サンライズマックス、オースミスパーク、エーシンジーライン、ヒットザターゲット、ラストインパクト。

第49回の今年は39頭が登録してフルゲートの16頭立てになった。トップハンデとなる58キロを背負うのは、NHKマイルC、毎日王冠などを勝っているカレンブラックヒル。続いて57.5キロが京都大賞典勝ちがあるヒットザターゲットに、重賞2勝のメイショウナルトとなっている。57キロは13年に当レースを2着したダコール、56.5キロはオープン特別を2勝しているレッドレイヴンで、56キロ以下にもキャトルフィーユ(55キロ)、ラングレー(54キロ)など、気になる勢力がいる。平坦小回りで展開されるバトルは激しいものになるだろう。